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夕暮れ時

夕方から夜の闇に変わる瞬間。
何故だかいつも切ない気持ちになるんです。
幼い頃の記憶なのか、遠い過去への情感なのか・・・。
そらがボンヤリと暗くなり、ゆらゆらと外灯がともる。
その瞬間がとにかく苦手な数十分間なんです。
「いつも悲しい顔するのに窓をみるんだね」
彼が声を掛けてくれたことで、ふと我に帰りました。
彼はまるで朝陽のような人でした。
彼自身も「夕暮れより朝焼けが好き」だと話していました。
大学時代などは、夜が近づくとワクワクしたような思いを抱いていたのに、
今では1人でいると
「世界中で私しかいないんじゃないか」
そう思うほどの時もありました。
そしてそんな夕暮れ時。
彼が側に居ない時には必ずメールをくれました。
それは他愛ないことだったり、用件だったり、夕飯へのお誘いだったり・・・
しかし私の「寂しさ」をすこしでも抱きしめてくれようとしている。
そんな気持ちがひしひしと伝わりました。
彼との恋人関係は数年続きましたが、別れる日が来ました。
お互いに納得しあった上でのお別れなので、私の中にも
「仕方が無い」
と考えていました。
最後の別れ話をする時、彼は朝早い時間を指定しました。
きっと、最後まで夕暮れを嫌がる私への配慮だったのでしょう。
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